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脳トレ、これからのスポーツに必要なこと!

初めまして、ブログ筆者の天野勝弘です。
私がこのブログを立ち上げた理由は、これから脳トレのすべてを、一からみなさんにお伝えするためです。脳トレは、スポーツにとってとっても大事なことなんです。しかし残念なことに、欧米では当たり前になってきたこのトレーニングが、日本ではまだほとんど普及していません。
そこで、このブログでは皆さんの疑問にお答えしていきましょう。
えっ、脳トレって何?
どんなトレーニングをするの?
それによって競技で何が変わるの?
どこでできるの? などなど。
それと、最新の脳トレの現状、実際に選手に行った結果の紹介などもしていきます。
スポーツ脳を鍛えて、みなさんのスポーツパフォーマンスをアップさせましょう。

なお、本ブログの更新は原則として毎週日曜日に行います(2016年11月より)。

よろしくお願いいたします。

「視覚追跡速度とNBA選手のパフォーマンス尺度との相関」(10) 結果(1)

今回の試験はプロリーグのレギュラーシーズン開始前に行われたものです。その試験結果の平均と偏差は下記の通りでした。

・視覚追跡速度(VTS)……平均78.9 ± 29.1 cm/s

・視覚反応時間(VIS-RT)……平均0.41 ± 0.08秒

・運動反応時間(MTR-RT)……平均0.27 ± 0.06秒

・身体反応時間(PHY-RT)……平均0.69 ± 0.10秒

・可変領域選択反応(VR-CRT)……平均82.5 ± 8.5回/分

レギュラーシーズンのスコアをもとに、競技能力として算出した数値についても、触れておきましょう。

【総計】

・プレイ時間……1,518.2 ± 732.5分

・アシスト……143.0 ± 118.8回

・ターンオーバー……86.6 ± 46.1回

・スティール……39.7 ± 23.7回

【100分あたりのスコア】

・アシスト……9.37 ± 5.69回

・ターンオーバー……5.77 ± 1.34回

・スティール……2.68 ± 0.97回

・アシスト/ターンオーバー比……1.53 ± 0.71

プレイ時間と視覚追跡速度、各反応時間については、明らかな関連は見られませんでしたが、反応時間のうち、身体反応時間(PHY-RT)が視覚反応時間(VIS-RT)と非常に高い相関(99.8% 正)を示し、運動反応時間(MTR-RT)とも相関(92.5%正)を示しました。その一方で、VIS-RTとMTR-RTには相関は認められませんでした。

つづきは次回に。

「視覚追跡速度とNBA選手のパフォーマンス尺度との相関」(9) -測定方法-(8) 試合でのパフォーマンスの数値化と統計分析

 選手が試合で発揮するボールコントロール能力は、前述のようにレギュラーシーズンでのプレイ時間と、その中で記録されたアシスト、ターンオーバー、スティールのスコアから算出しました。
 アシストは、味方にパスを出し、それが直接得点につながった場合、パスした選手に加算します。得点できなかった場合はカウントしません。ターンオーバーは、敵選手にボールを奪われたりパスミスをしたり、反則を犯したりして、ボールコントロールを失った場合にカウントしました。スティールは、守備側の選手が攻撃側の選手からボールを奪い取ることができたときに計上しました。もちろん、反則行為が伴う場合は除きます。
 これらのスコアは、選手個人の公認成績情報として発行されています(27)ので、そのデータを使用することとしました。さらに、アシストの総数をターンオーバーの総数で割ることで、アシスト/ターンオーバー比を導きました。
また、各選手のプレイ時間100分間ごとに分析することとし、プレイ時間の長短によって起こる個人差を正規化しました。
 今回の試験では被験者の総数が12人と小規模なものでしたが、視覚追跡速度と視覚・運動反応時間、さらに試合での各選手のスコアを、分析によって解釈しました。
また、試合でのパフォーマンスとの相関については、バックコート(ガード)とフロントコート(フォワード/センター)の選手間の能力差について推測を立て、分析を行いました。なおこれらの数値の統計・分析については、統計ソフトを活用しています。
 これらのプロセスを経て、試験結果が実際のプレイ成績に反映されている可能性がどれほどあるかを推定・評価して、その結果を「正」、「自明」、または「負」として決定し、正または負の結果の確率を次の尺度によって評価しました。

1%未満………全く可能性がない
1〜5%………可能性が極めて低い
5〜25%………可能性が低い
25〜75%………起こり得る
75〜95%………可能性がある
95〜99%………可能性が高い
99%超………ほぼ確実

可能性の範囲が正および負の値に重なる場合には、「結果は不明確である」としました。

視覚追跡速度とNBA選手のパフォーマンス尺度との相関」(8) -測定方法-(7) 視覚・運動反応時間の測定

 視覚刺激に対する視覚・運動反応時間の測定は、照明トレーニング反応装置「ダイナビジョン D2」(Dynavision International社)を使用して行いました。
 この装置は1.2m四方の板状をしています。64個の点灯するボタンが5重の同心円状に配置されていて、中心より少し上にデジタルスクリーンがあります。スクリーンが目の高さになるように板の位置を調整し、目からスクリーンまでの距離を61cmにした状態でスクリーンに視線の焦点を合わせると、最上部のボタンは中心から34度、左右の最も遠い位置にあるボタンは43度、最下部のボタンは45度となりました。つまりこの状態では、中心視界から周辺視界にかけて、数多くのボタンが並んでいることになります。
 この状況で、被験者は競技中の基本姿勢をとり、すべてのボタンに手が届くことを確認してから試験を始めます。
 このマシンを使って、まず被験者の3つの反応時間……「視覚反応時間(VIS-RT)」、「運動反応時間(MTR-RT)」、「身体反応時間(PHY-RT)」を測定しました。
 被験者である選手は、まず「ホーム」ボタンに指先で触れておきます。試験が始まると、ホームボタンと隣り合った4つのボタンのうち、いずれか1つが点灯します。選手はそのボタンに素早くタッチし、さらにホームボタンに戻ります。
 ボタンが点灯してから選手がホームボタンから手を放すまでの時間が、視覚刺激に対する「視覚反応速度」です。さらにホームボタンから手を放してから点灯したボタンに触れるまでが「運動反応時間」であり、試験開始から選手の指先がホームボタンに戻ってくるまでの時間が「身体反応時間」ということになります。
 これらの時間をそれぞれに計測して、全9回の試験を行いました。
 次に、選手の中心視野と周辺視野に視覚刺激を発生させ、それに応答する「可変領域選択反応試験(VR-CRT)」を行いました。
 この試験では選手は肩の高さまで手を上げて、どのボタンにも手が届く状態でスタンバイします。試験を始めると64個のボタンのうちいずれかが点灯します。選手は素早く反応して、点灯したボタンに触れると、続いて他のボタンが点灯します。どのボタンが点灯するかに規則性はなく、まったくのランダムです。
 こうして、60秒間に正確にタッチできたボタンの数を、試験結果として記録しました。

1月30日以降の続きです 「視覚追跡速度とNBA選手のパフォーマンス尺度との相関」(7) -測定方法-(6)

この試験では、ボールの速度を段階的に速くしたとき、それが被験者の限界に近い速度だと実際以上に速く感じられるという心理的な反応が起こりやすくなります。そのため生理的な能力とは別に「これは速すぎる」「このスピードでは無理だ」という、心理的なブレーキがかかります。そのため段階的に速度を変化させるとき、その速度差はこうした心理的作用を押さえられると立証された範囲内で、行うようにしました。
 こうして20回の試験を行い、被験者が100%の精度で正解できる最高速度(cm/秒)を、その被験者の視覚追跡速度として決定しました。
 なお、試験中のボールの移動速度は68cm/秒とし、トレーニング効果への影響(8)を避けるため、すべての選手がニューロトラッカーに完全に不慣れな状態でコアセッションを開始しています。

ニューロトラッカーの効果 ビジネス編

 ビジネスシーンも、脳機能という点ではスポーツと同じ土俵で考えられると思います。その意味で、ビジネスマンをBizアスリートと私は呼んでいます。
 そこでこんな人にお勧め!Bizアスリート編をご紹介します。
①交渉がまとまらない、セールストークがダメなのか?
  →いいえ、多くの場合、相手とのコミュニケーションがうまくいかないことが原因です。
   自分の長所を理解していますか?相手の気持ちを理解していますか?
   ビジネス脳が向上すればこの問題は解決します。
②上司(部下)とのコミュニケーションが苦手
  →この根本こそ脳力です。ビジネス脳を鍛えればコミュニケーション力もアップします。
③仕事の割り振りが下手、効率があがらない
  →注意力(割り振りの注意力)と集中力(切りかえも)もビジネス脳力です。
④仕事や人間関係につまって時々パニックになりそうになる
  →自分を知る=自己コントロール力を高めましょう。
⑤ストレスに悩む
  →これまであげた問題が解決すれば、自ずとストレスから解放されます。
  ストレス対策は特に必要はないのです。
 さて、いくつ当てはまりましたか。おそらくかなり当てはまってしまうのではないでしょうか。しかし、あなたがダメな人間というのではありません。また誘導質問でもありません。誰しもが問題を抱えて今を生きていると言うことなんです。だから、すべての人ががすぐにでも脳トレが必要であることは確かなのです。

ニューロトラッカーの効果 スポーツ編

 ニューロトラッカーで何が変わるか、スポーツ編です。
 それを一言で言えば、脳が最適化されることです。今持っている能力 ー技術、体力、知識、メンタルなどー が使えるようになることです。あなたはこれらの能力それぞれは高いのに、最大限にその能力を活用できなかったり、トータルとして発揮できなかったりしているだけかもしれません。脳が最適されることで、あなたの能力は開花されるでしょう。
 また、脳の認知に関わる諸能力も向上されます。アテンション、注意力と集中力です。コミュニケーション力、対人関係です。自分自信との対話、見方との連携、相手(敵)との関係などをコントロールすることができます。さらに、脳の働きからメンタルを強化することもできるでしょう。先の自分との対話にもつながりますが、自己コントロール力が高まり、自分がわかる、やるべきことがわかるようになります。
 そこでこんな人にお勧め!をご紹介しますと、
①体力、技術には自信があるのだが今一パフォーマンスが発揮できない、伸びない
 →あなたは十分な力を持っていいます、スポーツ脳さえ鍛えれば大丈夫!
②好不調の波が大きい、ここ一番で力が発揮できない、ミスをする
  →スポーツ脳の問題です、集中力、自己コントロール能力の向上で解決できます
③練習方法が決まらない、何をやっていいか不安になることがある
  →スポーツ脳は自分を知ることでもあります。自分の良いとこ悪いとがわかり、今何をすべきかがわかります
 そして最も重要なことかもしれませんが、固定観念から解放されます。この脳力向上こそが日本人、現代人にもっとも必要なことだといえます。それは私たちの研究の成果からわかったことで、日本人は欧米人にくらべ固定観念が強く、新しいことへの挑戦の決断ができません。想像力のあるプレーが苦手です。私は、日本人はジュニア期に強いのに、シニアになると欧米人に追い越されてしまう原因を、このあたりにあると考えています。いずれデータを示して詳しく説明しましょう。
 それではお元気で。

ニューロトラッカーの概要

 今回は、ニューロトラッカーそのものについてお話します。
 ニューロトラッカーはカナダモントリオール大学の脳神経学者、ジョスリン・フォーベイ博士によって開発され、CogniSense社によって提供されているシステムです。現在、欧米を中心に400以上のチーム(プロサッカー、テニス、オリンピック、プロアイスホッケー、プロアメリカンフォットボールなど)に導入され、スポーツ脳向上に成果をあげています。日本では、スポーツチームとして導入しているところはまだありません。向こうは進んでいますね。その他の効果としては、高齢者の認知機能向上(運転技能など)や若者の注意力を向上させるという実証もされています。
 ニューロトラッカーは、マルチタスク(同時に複数の課題を処理するという次世代型のトーニング)という理論に基づく、MOT(複数物体認識)トレーニングとなっています。具体的には8個の動いている物体の中から、指示された1~4つのターゲットを認識するというものです。通常、トレーニングは1プログラムが8分の基本単位(これをセッションという)でできています。これを1日2セッション、週1回からでも効果があります(推奨:1回3セット、週2回)。効果を上げるには、20セッションが推奨回数となっていますが、15セッションでも一定の効果は認められます。体験(有料)もできますので、ホームページをご覧ください。
 次回は、どんな人に有効か、どんなシーンが考えられるかを紹介します。
 それではお元気で。

おすすめの脳トレ ニューロトラッカー

 ニューロトラッカーは、このブログを運営しているジェイワンプロダクツ株式会社が提供している製品ですので、いいことしか言わない、宣伝かとお思いでしょう。確かにニューロトラッカーは最高の脳トレシステムと自負していますが、問題点も述べさせていただきます。そして何より、最新の脳トレとはどのようなものかをご理解いただきたいと思うのです。
 まず、効果がある脳トレの条件は、
①特別にあしらえた(別環境での)トレーニング
②脳科学に基づく設計がされている
③抽象的=見た目では理解できないようなもの
でした。ニューロトラッカーはこのすべてをクリアしています。そして、この点が同時にニューロトラッカーの弱点にもなっているのです。
①特別にあしらえた(別環境での)トレーニングという条件では、特別なトレーニングの時間と場所必要となります。しかし、筋トレや持久的トレーニングにも同じことがいえます。ただ、効果が実感しづらいという点で、ニューロトラッカーの方が特別感、面倒感が強くなってしまいます。今は、脳のトレーニングをしている、これは大事なことだと思えば、この問題はクリアできるのではないでしょうか。
②脳科学に基づき、最高のパフォーマンスを発揮できるように設計されているので、操作など難しいところがいくつかあります。システムを操作する人が必要となります。一人ではトレーニングしづらいです(できなくはありません)。また、原則パーソナルなので、同時に複数の人がトレーニングできないという欠点もあります。もちろんシステムを複数そろえればいいのですが、1台の価格が結構高価です。そこで、日本(私たち)では、この点をクリアできる方策を考えています。
 トレーニングのデリバリー(訪問型)です。オペレーター=ニューロトレーナーも同行しますので、人的問題もありません。価格も導入しやすいようにしました。また、同時に複数の人もトレーニングできる方法も考えてあります。あくまでパーソナルですが、付随的にトレーニングできるというものです。
③抽象的=見た目では理解できないようなもの
 前回も言いましたように、見た目に「本当に効果があるか」実感しづらいです。しかし、だからこそ、最高の脳機能向上をもたらすものです。ホームページにもありますように、世界で数十の科学的研究が行われ、その効果が実証されています。私たちも日本において効果実証の研究をし、大きな成果をあげています。その内容については、機会を見て紹介させていただきます。
 少し長くなりましたので、続きは次回にいたしましょう。
 それではお元気で。

脳トレ、役に立つのかなあと感じるトレーニングこそ役立つ!

 前回は、脳トレは実践場面から切り離して、特別にあしらえた環境で行わなければならないと話しました。これを抽象的トレーニングといいます。例えば、筋トレでも無味乾燥なバーベルやダンベルを持ち上げますね。野球やっているからバット型の重りなんて考えませんね。
 人はわかりやすい、具体的内容を好む傾向にあります。しかし、脳へのトレーニングは抽象的な方が効果があります。サッカーが上手くなりたいからといって、技術や戦術の練習をしても脳の機能は高まりません。シュミュレーション練習やフォーメーション練習も同様です。ただ、脳トレの環境が整っていないときには、「マルチタスク」という考えに基づいたトレーニングや練習をするのは有効でしょう。ただし、これもサッカーとは切り離して作られている必要があります。この方法については機会を見て紹介もさせていただくつもりです。
 最後に、私たちが提供している脳トレは、こうした、しっかりした脳科学理論に基づいたトレーニングであることを付け加えておきます。次回は、ニューロトラッカーという脳トレについて説明します(すでにこのブログの中で紹介してきたものですが、整理してお伝えしたいと思います)。
 それではお元気で。
※マルチタスク:同時に複数の課題を遂行すること、脳トレとして有効と言われている

緊急投稿 宮里藍の引退と脳トレ

 女子プロゴルフ界の星、宮里藍さんが引退しました。まずは、本当にお疲れ様でした、そしてこれからもいろいろな場所で輝き続けてください。
 藍ちゃんの引退会見を聞いていて、脳トレに深く関わる部分があったので緊急投稿しました。この点は、メデイアではいっさい取り上げられていないことです。彼女は会見の中で「アメリカツアーはとてもきびいしい環境でした。移動も大変(長距離=長時間)、芝の状態も毎試合異なる、天候もめまぐるしく変化する。」と言っています。その上で、「いろいろな引き出しが必要だ。それを準備するには私(藍)の場合時間がかかった。今まで戦えてたもので戦えなくなった、武器だったものが武器でなくなった。」と述べています。ただこれはアメリカだからと言うのではなく、場所はどこでも同じ(日本でも)とも言っています。
 通常の戦略としては、様々な状況に対応できるように、様々な練習をし、藍ちゃんが言うように引き出しをたくさん持っていることが大事だとします。だから、多くの練習をします。そして、そうした状況に耐えうる選手が確かに伸びていきます。しかしこれは、脳の機能とそのトレーニングのあり方からすると得策ではありません。なぜなら、あらゆる状況に対応する引き出しを持ち備えておくことは不可能だからです。多くの時間を使ってやっと身につけた武器が、すぐに古びて使えなくなる、これではモチベーションは保てません。長時間練習によるからだへの負担が障害を引き起こす、そしてどうしたらいいかわからなくなってしまうでしょう。長時間練習については、タイムリーに本日、元ロッテの里崎選手がコメントを出しています。このことについては、別の機会にお話ししましょう。
 さて、それではどうすればいいかというと、そのときに遭遇した状況に素早く対処できる基本的な能力を備えておくことです。これを私たち(いっしょに研究している仲間もいるので)は、「瞬間問題解決能力」とよんでいて、まさにこの能力を伸ばすのが脳トレなのです。
 私の今までの研究では、日本人は藍ちゃんのような戦略でスポーツ練習を行うので、この「瞬間問題解決能力」が乏しい傾向にあります。一方、欧米人は、日本人より基礎(引き出し)は低いですが、「瞬間問題解決能力」が極めて高いです。これは、生活環境や考え方から来ることだともいえます。
 そこで、だからこそ、日本人には脳トレが必要なのです。そして、脳トレは西洋人の方が受け入れる、好むようなので、その差はますます広がってしまうのですね。
 この点は、あらためて解説します。藍ちゃんのことがあったので、とりあえずきゅうきょ投稿しました。